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ITパスポートの過去問を覚えてしまったら?初見の例題で理解を確かめる

I-Pass AI · 公開 · 更新

ITパスポートの過去問を覚えてしまったら、正答率だけで判断せず、「その答えになる理由」と「条件が変わった場合」を確認しましょう。過去問は試験の形式や知識を学ぶために使い、初めて見る問題は、その知識を別の場面で使えるか確かめるために使います。まずは下のオリジナル例題2問で、迷った箇所を見つけてください。

制作方針

正解できた理由を、答え合わせの前に残す

選択肢の位置や見覚えのある文から答えが浮かぶ場合、その正解だけでは理解の程度を判断しにくくなります。知識を覚えること自体は必要です。次に確認したいのは、その知識を使って理由を説明できるかです。

答え合わせの前に書く3つのメモ
メモ記入例
何を求める問題か作業の範囲を分解する道具を選ぶ
決め手となる条件日付ではなく、成果物の抜けを確認したい
迷った選択肢を外す理由日程を見せるだけでは、必要な成果物の整理にならない

説明できなかった正解も、復習の対象に残しましょう。以下は学習用に独自に作成した例題です。公開過去問の転載・言い換えではなく、本試験の難易度や合否を測る模擬試験でもありません。

例題1:WBSを、日程表と区別できるか

地域資料館が音声ガイドを公開する。担当者は、完成に必要な成果物を「収録音声」「案内ページ」「運用手順」に分け、「収録音声」をさらに「各展示の原稿」「録音ファイル」に分けて、対象範囲の抜けを確かめたい。この目的に最も合うものはどれか。

  • ア:各担当者が作業する開始日と終了日を横棒で並べるガントチャート
  • イ:必要な成果物を階層的に分解するWBS
  • ウ:売上高と費用が一致する数量を求める損益分岐点分析
  • エ:サービス提供者と利用者で品質目標を定めるSLA
例題1の答えと、選択肢を外す理由を見る

正解はイです。決め手は「成果物を階層的に分け、対象範囲の抜けを確かめる」です。WBSはプロジェクトで実現する範囲を整理する土台になります。

アは日程を示す道具です。ウは売上と費用の関係を調べるもので、成果物の分解ではありません。エはサービス水準の合意であり、今回の目的とは異なります。

条件を「各展示の録音をいつ行うか、開始日・終了日を一覧で見たい」に変えると、アのガントチャートが適します。WBSという略語が分かるだけでなく、目的の違いを説明できたか確認してください。

迷った場合は、WBSとガントチャートの違いを具体例から確認できます。

例題2:SLAは、同じ数字なら同じ約束か

会員向け資料検索サービスで、1か月の測定対象時間を180時間、目標稼働率を99.5%以上と合意した。停止時間の除外はなく、対象時間内に合計45分停止した。この月は目標を満たすか。まず、停止時間の上限を分で求めてから判断しよう。

例題2の答えと計算手順を見る

この条件では目標を満たします。対象時間は180 × 60 = 10,800分。停止時間の上限は10,800 ×(1 − 0.995)= 54分です。実際の45分は54分以下です。

稼働率で確かめても、(10,800 − 45)÷ 10,800 × 100 ≒ 99.583%で、99.5%以上です。「45分」と「180時間」をそのまま割ると単位がそろいません。99.5%は稼働する時間の割合なので、停止時間には残りの0.5%を使います。

では、測定対象時間だけを120時間に変え、停止時間は45分のままとします。上限は120 × 60 × 0.005 = 36分になり、今度は目標未達です。同じ99.5%でも、対象時間が異なると許される停止時間は変わります。

計算の前提を整理したい場合は、SLAの条件と稼働率の読み取り方へ。金額・数量の単位でも迷う場合は、損益分岐点の計算手順も確認できます。

迷った箇所から、次に復習する内容を決める

2問の正答数よりも、説明や計算が止まった箇所を手がかりにします。この少数の例題で試験範囲全体の習熟度は測れません。

今回のつまずきと、次の練習
つまずき次に行うこと
用語の意味が分からない定義と具体例を読み、用語を使わずに何のための道具か説明する
意味は分かるが選択肢を絞れない設問の目的に線を引き、候補ごとに「この目的を満たすか」を確かめる
式は分かるが答えが合わない時間・分、割合・百分率など、式に入れる前の単位をそろえる
答えは合ったが理由を説明できない正解と紛らわしい選択肢の違いを一文にして、別の初見問題で試す

復習メモは「知識点/見落とした条件/次に確認すること」の3項目で十分です。たとえば「SLA/対象時間が変わった/最初に分母を分へ直す」と残します。復習後は同じ答えを再現するだけで終わらず、別の場面でもその確認ができるか試しましょう。

過去問・シラバス・初見問題を組み合わせる

過去問をやめる必要はありません。IPAの公開問題で出題形式を確認し、解けなかった内容を教材や用語の解説へ戻して学びます。令和3年度以降の公開問題は、実際に出題した問題のうち100問を公開したものです。公開された問題だけで試験範囲の全項目を確認できるとは限りません。

IPAの出題範囲・シラバスと学習済みの項目を照らし合わせ、未学習の分野も残っていないか確認しましょう。本記事は2026年9月13日に掲載を確認したシラバスVer.6.5を参照しています。2027年度予定のシラバス案は参考資料として別に公開されており、現在の範囲と混同しないようにしてください。

初見問題は、覚えた知識を別の条件で使う練習に役立てます。正解の数だけを増やすことよりも、「読めなかった条件が次は読めたか」を記録すると、次に取り組む内容を決めやすくなります。

よくある疑問

過去問で高い正答率なら合格できますか?

同じ問題を覚えて正解した分も含まれるため、その正答率だけで合格を判断できません。本試験はIRTに基づく評価点で採点されます。学習サイトでの正答率を本試験の評価点へそのまま換算せず、理由の説明、初見の条件、未学習の範囲も確認しましょう。

何年分の過去問を解けば十分ですか?

全員に共通する年数は決められません。学習時間と現在の理解に合わせ、未学習の範囲や繰り返し間違える知識を優先します。答えだけ覚えた問題を増やす前に、なぜその答えになるか確かめてください。

このページの例題は無料ですか?

記事内の2問と解説は、ログインなしで読める学習用の例です。続きの練習サービスは別のオリジナル問題を出題し、無料枠は1日20問、詳しい解説は1日5問までです。

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参考資料

用語・試験範囲の照合に使用した資料です。記事中の場面設定と数値例は学習用に独自に作成しています。資料確認日:2026年9月13日。